間取りを検討する前に
注文住宅を建てようと思った時、他の人がどのような間取りの家を建てているか参考に調べたのですが、情報があまりにも多く考えが発散してしまうため、うまくいきませんでした。また、紹介されている内容も自分の考えとは合わないものや、もっと改善できそうなものもあり、まずは自分がどのような家を建てたいのか、注文住宅のコンセプトをはっきりさせることから検討を始めました。
最初に、今まで住んでいたところの良いところ、悪いところや新規で欲しい部屋、設備を列挙することで、自分がどのようなところに満足、不満と思っているかを考えました。そうすることで、本当に必要な部屋や設備が何か見えてくると思います。
下記、私が実際に列挙した項目になります。感想としては悪いところはたくさん出てきましたが、良いところは普段意識してないからか、列挙するのが難しく感じました。
住んでいたところの良いところ、悪いところを列挙
【良いところ】
- リビングが1階にあり、郵便や宅配の対応や外出が手間にならない
- ダイニングキッチンが1階にあり、買い物から帰宅後すぐに冷蔵庫に収納できる
- トイレが1階にあり、玄関から近く、我慢していた場合帰宅後すぐに駆け込める
- 脱衣所、ランドリー、クローゼットが同じ1階にあり、洗濯物を階段を使わずに運び、収納できる
- 浴室がリビングと同じ1階にあり、風呂に入るのが面倒にならない
- 寝室がリビングと同じ1階にあり、眠くなったらすぐに寝に行ける
- リビングが南側にあり、朝から夕方にかけて日当たりが良く明るい
- 子供部屋が広いため、ベッドや収納、デスク等を置いても余裕があり快適
- トイレが廊下にあり、リビングや寝室まで音が聞こえない
- 西側に窓がなく、西日が不快にならない
- 屋外に水道があることで、洗車やガーデニング、家に入る前に汚れを落とすことができる
【悪いところ】
- 脱衣所とランドリー、ランドリーとクローゼットの距離が離れており、毎日洗濯物を運ぶのが面倒
- 洗濯物を干すのが外のため、外に出るのが面倒、天気を気にする必要がある、虫、花粉、黄砂等の付着が気になる
- クローゼットが狭く、洗濯物をしまう際に畳む必要がある
- リビングが家具配置が困難な間取りとなっており、大きいソファが置けない、テレビの配置が悪く掃除が困難
- 寝室が南側にあり、窓が大きいため日差しが眩しく、夏は暑い
- 浴室の床がタイルであり、冬は寒い
- 脱衣所が狭く、着替えを置く場所がない
- トイレが狭く、座った際に足がペーパーホルダーに接触する
- トイレの手洗いがタンクにあり、タオルまで手を移動する際に床が濡れる、石鹸が使えない
- 子供部屋が玄関から直接行けるところにあり、帰ってきても気付かない
- 和室が物置きとなっており不要
- 1階の廊下が長くて広く、スペースがもったいない、2階の廊下もなくても問題ないため不要
- 屋根裏部屋が物置きとなっており、入り口が狭く物を運ぶのが面倒
- 2階の足音が1階に聞こえるため、気になる
- 2階に無線LANルータが設置してあり、1階まで電波が届き辛い
- ほとんどの部屋の床がカーペットになっており、掃除が面倒
- ほとんどのドアが開き戸であり、風で開いたり奥にいる人とぶつかりそうになる
- 窓のシャッターが手動であり、台風時に閉めるのが大変、防犯性も低い
- 家具が備え付けでないものが多く、地震で倒れる可能性がある
- 駐車場が狭く、複数台の車やサイズが大きい車を駐めることができない、駐車時に接触しないか気を遣う
- 玄関に屋根がなく、雨の日に鍵を開ける際に濡れる
- 庭木がたくさんあり、毎年剪定をする必要があり維持費が掛かる、掃除も大変
新規で欲しい部屋、設備を列挙
【欲しい部屋】
- グランドピアノを置くことができる防音室
- リモートワークができるデスクが備え付けの書斎
- たくさん服を収納できるウォークインクローゼット
- 1階のトイレが使用中だったり、2階にいてもすぐに行ける2階トイレ
- 靴や道具類がたくさん収納できる土間収納
【欲しい設備】
- たくさんの食器を入れておける深型の食洗機
- 安全で掃除も楽なIHクッキングヒーター
- 常温保存可能な食料品や日用品を保管するためのパントリー
- 雨の日でも洗濯物が干せたり、ヒートショックを防ぐことができる浴室暖房乾燥機
- 防犯のため、1階の窓の自動シャッター
- スノータイヤや自転車等が収納できる広さの物置
コンセプト決定
上記列挙した内容から、自分が建てたい家のコンセプトをどうするか決定していきますが、全ての項目を満足するには広大な土地や莫大な費用が必要となってきますので、お金が有り余っている人でない限り現実的ではありません。
そこで、私はなるべく良いところは維持しつつ、我慢できない悪いところは改善し、なくても問題ないところはデメリットや予算と相談という考え方をしました。良いところはなくしてしまうと前の家の方が良かったと後悔するし、悪いところは改善しないと住み辛くなってしまいます。逆になくても問題ないところは、ちょっと便利になったりしますが、今まで生活していてもなんとかなっているところなので、採用しなかった時の後悔は少ないです。また、便利になる反面予算以外の見落としがちなデメリットもあり、本当に必要なのかしっかり検討しました。
下記、列挙した項目を維持する良いところや我慢できない悪いところ、なくても問題ないところで分けて、それぞれで優先順位を付けた結果になります。なお、似た内容はまとめています。
列挙した項目の優先順位付け
【維持する良いところや我慢できない悪いところ】
- LDK、水回り、寝室が1階にあり、階段を使わずに生活が1階だけで完結する
- 脱衣、入浴、洗濯、収納動線の改善により、家事時間を短縮
- 防音室、トイレの音、2階の足音等の防音対策
- 最適な家具配置や必要なもの毎の収納スペースにより掃除がしやすく、片付いている状態が維持できる
- 自動シャッター、IHクッキングヒーター、備え付け家具等の防犯や災害対策
- 明るい南リビング、西日対策、ヒートショック対策等の日当たりや気温を考慮した部屋、設備配置
- 複数台駐めることが可能で、気兼ねなく駐車できる広い駐車場
- 雨の日に濡れない玄関屋根
- 維持や掃除が簡単な庭木
【なくても問題ないところ】
- 書斎⇒リモートワークの頻度が不明、寝室等の端の方にデスクがあれば可能
- 2階トイレ⇒今まで4人で1つだったがバッティングする回数が少なかった、2階に水回りを持っていくと費用が上がり、スペースや音についても検討が必要
- 土間収納⇒あれば便利だが外の物置で代用可能、靴もそれほど数がなく、アウトドアもしない、掃除が大変そう
メインコンセプトを決定
上記優先順位を付けた項目を見てみると、毎日しなければいけないことを改善しておくと良いことが分かります。以上から、私の注文住宅のメインコンセプトは下記に決定しました。
- 階段を使わずに生活が1階だけで完結する=半平屋
- 動線、配置、収納を最適化することにより、家事の負担が少なくすっきり片付いている状態を維持できる
- 音や防犯の対策によりストレスがなく安心して暮らせる
まとめ
私の注文住宅のコンセプトの決め方をまとめると、下記の流れになります。
【注文住宅のコンセプトの決め方】
- 今まで住んでいたところの良いところ、悪いところや新規で欲しい部屋、設備を列挙
- 列挙した項目のメリットデメリットを考えて優先順位付け
- 優先順位が上位の項目よりメインコンセプトを決定
コンセプトを決めておくと、間取りに迷った際に何を優先させるか判断し易くなりますし、設計士に希望を伝えるのもうまくいくかと思います。
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