必要な部屋、設備の決め方
下記、前回の記事の続きです。最低限必要な部屋で、私が必須だと思う間取り(特にスペースや配置に関して)に影響がある設備の決め方をまとめています。
必要な部屋の間取りに影響がある設備
エアコン
エアコンの設置場所は間取りに大きく影響してきます。そのため、間取りを検討する際にどこに設置するか決めておき、スペースや配管をどうするか考えておく必要があります。また、設置する部屋はリビングや寝室、子供部屋と人が過ごす部屋には必須となります。
【注意点】
- 壁があるところに設置するため、掃き出し窓や天井までのドアの場合、エアコンを設置する壁が足りずに配置不可の可能性有
- 外部に近い壁に設置しないと、室内機と室外機をつなぐ配管を隠蔽配管にする必要があり、コストが掛かる
- 室外機を置く場所を確保する必要があり、外観の見栄えに影響する
- 風が室内全体に行き渡り易いよう部屋の長手方向に風が出るように設置(狭い部屋はその限りではありません)
以上から、リビングを例とするとエアコンは下記のようなイメージになります。
レンジフード
レンジフードの設置場所はキッチンのタイプや型によって決まってきます。それによりダクトをどう排気口まで配管するかが決まるのですが、図面には最初のうちは記載されていなかったりするため、後になってコストUPや天井が下がることを知らされる可能性があります。いつも目に入るところに天井下がりがあると、気になる人もいるかと思いますので、検討の際に意識しておくとよいかと思います。
【注意点】
- 外部に近い所に設置しないと、排気口までのダクト配管が長くなってしまいコストが掛かる
- 配管のルートによっては、天井を下げる必要があり見栄えに影響する
以上から、対面式I型キッチンを例とするとレンジフードは下記のようなイメージになります。
食洗機
食洗機の有無はキッチンのサイズに影響してきます。洗った食器や調理器具類を置くスペースが足りない場合は置き場所になるため、シンク横スペースの節約や水切りカゴを廃止することができます。また、手洗いよりも節水となることや、水や洗剤を直接触らなくてよいため、手荒れ対策にもなります。他の事をしながら食器洗いが終わるのも時間を節約できて良いです。
【注意点】
- 設置スペースが必要であり、その分収納スペースが減るので、どこに何を収納するか検討しておく
- 鍋やフライパンを入れるため、深型を選択する
- 食洗機対応の食器や調理器具でないと使えなかったり、家族の生活リズム等の違いによりまとめて洗えなかったりする場合は効率が落ちる
- 使用中は洗浄音がするため、寝室から遠ざけたり使用時間を気を付けたりする必要がある
- 右利きの場合、シンク右側にあると入れ易い
以上から、対面式I型キッチンを例とすると食洗機は下記のようなイメージになります。
パントリー
パントリーは食器棚だけで収納スペースが十分な方には不要かもしれませんが、0.5帖でもあれば便利だと思います。パントリーを設置するスペースがあったため採用しましたが、食器棚だと奥行きが足らず収納できない物があり、あって良かったと実感しました。また、ドアポケットもたくさんあり、思っていた以上の収納力です。
【注意点】
- 設置場所について、調理スペースから近い場所、買い物帰りに収納し易い場所、誰でも取り出し易い場所等、何を重視するか検討が必要
- 奥行きは高さが35cm程あるトイレットペーパー1袋が余裕で入る45cm程あると便利
- 棚は可動棚にすることで、高さを変えられるようにしておく
- ドアポケットは取り出し易いため、良く使う物の出し入れや開封済の物の賞味期限切れ対策に効果有
以上から、対面式I型キッチンを例とするとパントリーは下記のようなイメージになります。
浴室乾燥機
浴室乾燥機は部屋干しをする人には、広大な干すスペースがない限り必須の設備になると思います。寝具等幅があるものを干す場合、それだけで干すスペースを占拠してしまうため、他の洗濯物を干せなくなってしまいます。私の場合は、浴室とランドリーを隣接させ、幅がある洗濯物は浴室で干すようにしています。また、寝具は冬用の布団も洗濯機や浴室で洗える物にしており、寝具の衣替えは家で完結するようにしています。
【注意点】
- 浴室とランドリーを隣接させ、洗濯機から取り出した後すぐに干せるようにする
- 浴室の物干し竿は2本設置することで、布団等大きい物を広げて干せるようにする
- 暖房、涼風機能により冬場のヒートショック対策や夏場の快適な入浴に役立つ
以上から、浴室乾燥機は下記のようなイメージになります。
物干し
洗濯物を干す場所に物干しは必須となりますが、私の場合はランドリーを脱衣所と併用させて部屋干しとすることで、洗濯物を運ぶ動線を最短にしています。また、洗濯機を回す頻度や、洗濯物の量に応じて物干しスペースを検討する必要があります。ランドリー内に収納を設置したり、ランドリーからクローゼットまでの動線を短くすることで、洗濯のストレスを軽減できると思います。
【注意点】
- ランドリーを脱衣所と併用させることで、洗濯機から取り出した後すぐに干せるようにする
- 物干し竿は2本設置することで、前回分が乾いていなくても干せるよう2日分の物干しスペースを確保する
- ランドリー内に収納を設置し、乾いた後すぐに収納できるようにする
以上から、ランドリー(脱衣所併用)を例とすると物干しは下記のようなイメージになります。
床下点検口・床下収納
床下点検口は基本設置されると思いますが、間取り検討で場所を指定しておかないとキッチンの目立つ場所や浴室の入り口等に設置され易いため、後悔ポイントになってしまう可能性があります。また、床下点検口は床下収納として使用することができるため、洗剤の詰め替え等使用頻度が低く場所を取る物を入れておくのに使えます。
【注意点】
- 床下点検口はパントリー等の収納の中や床下収納として使用したい場所に設置
- 生活する上で見え易い場所にあると見栄えが気になる
- 人が通るところに設置すると踏んだ際に段差が気になる(特に珪藻土マットを置く場合は割れるため注意)
以上から、洗面・脱衣所を例とすると床下点検・床下収納は下記のようなイメージになります。
分電盤
分電盤は住宅に必須かと思いますが、こちらも床下点検口と同様場所を指定しておかないと浴室のドア上に設置されることが多く、後悔ポイントになり易いです。目立たないように収納の内側等に設置した場合、収納スペースが減ったり、ブレーカーが落ちた際に上げるのが面倒だったりします。また、点検のため業者の人に見てもらう場合もあるため、奥まった場所も避けたいところです。私の場合は長くいることがなく、業者も立ち入り易い玄関にしました。
【注意点】
- 洗面・脱衣所は湿気が気になったり、浴室を使用中で施錠している場合は、他の人が入ることができない
- 収納の内側は目立たないが、収納スペースが減ることに問題ないか確認する
- 玄関は点検時に立ち入りが容易だが、見栄えに問題ないか確認する
以上から、玄関を例とすると分電盤は下記のようなイメージになります。
まとめ
最低限必要な部屋やその部屋で間取りに影響がある設備の決め方をまとめると、下記の流れになります。
【最低限必要な部屋やその部屋で間取りに影響がある設備の決め方】
- 最低限必要な部屋は何か決定
- 使われ方や家具の配置等を想定してどれくらいの帖数が必要となるか検討
- 間取りに影響がある設備について、予め大体の配置を検討
自分にとって必要な部屋数や帖数を把握しておくことで、それらを軸に間取りを検討していくことができるため、考えがまとまり易くなると思います。
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